【借金問題ls】No98_借金(体験談④-2).txt
タイトル
借金体験談④ 負債を背負うまで②
本文
実母からの虐待を受けていたAさん。今や、虐待は社会問題です。
虐待と借金、一見、関係ない様に思いますが、実は深く関わって来ます。
何故、借金が出来たのか? その金額は一体??
●バイト代で全てを賄う
バイト代と言っても、今から10年以上も前の話しです。
時給も低く、また飲食店と言う事で、営業時間も限られていたらしく、
当時の収入は多い時で、3.5万円程度だったそうです。
しかし、バイトを始めた事を理由に母親から『日用品は自分で買いなさい』と、
シャンプー等の衛生用品を自分で買わされ、自宅のお風呂に入るのに、毎度、洗面用具を持参したそうです。
そして次第にその要求は大きくなり、『定期代も自分で払いなさい』と、一切お金を貰えなくなったとか。
アルバイトを増やしたいと頼んだAさんですが、『扶養の範囲内の8万円まで。その代り夕食は作らない』との事。
結局、アルバイトを増やした物の、虐待の後遺症で持病があったAさん。
病院代、日用品代、食費、定期代まで負担が掛かり、通院が思うように出来なかったり、
お金が足りず、食事が出来ない日も多々あったそうです。
そこで、やっと母親が定期代を出してくれる事になりましたが・・・これが最悪の事態に。
◆見栄を張る物は親持ち
次第に家を出たいと思う気持ちが強くなったAさん。
高校を卒業して、直ぐに一人で生活が出来る様にと、学校の先生と相談し、
社会人になった時に収入を増やせる様、色々な資格を取る事に決めました。
すると、母親は『ご近所に自慢できる。どんどん資格を取れ!』と、快く試験代を出してくれたとか。
●気付いたら借金持ち
高校生活3年目に入り、18歳の誕生日を迎えたAさん。
母親から渡されたのは、何とAさん名義のクレジットカード。
親子カードで簡単に発行出来たそうです。
しかし、学生なのに何故? と思う方も多いでしょう。
私も、とても気になりAさんに確認しました。
中学を卒業した次の日に、親戚のお店で働き始めたAさん。
母親がそれを利用し、【中卒で働いている】と嘘の申告をしたそうです。
当時は保険証も家族で1枚だった時代。
保険証のコピーと親戚が記載した収入証明書があれば、親でも簡単に作れたんですね。
そのクレジットカードには、既に10万円の借入がされていて、毎月3000円のリボ払いになっていたそうです。
◆子どもの不足分を勝手に借入
まさかと思いましたが、渡されたカードの借入は、Aさんが資格取得の為に必要だった受験代。
その他、母親が支払ったAさんの為の費用だったそうです。
高校生で返済をする事になってしまったAさん。しかし、扶養を外れる事は許されなかったそうです。
◆次から次へと増えるカード
高校生の少ない時給で8万円を稼ぐと言うのは、良く考えると意外と大変な事です。
当時の最賃が708円だったそうですが、何故か飲食店では650円しかもらえてなかったとか。
お金が足りず、満足に食事が出来ないAさん。
虐待から発症した持病もあるのに、通院も満足に出来ず、体調不良も頻繁だったそうです。
収入だけでは定期代が買えないと分かった月に、母親にお金が足りない事を伝えたAさん。
驚く事に、渡されたのは、「定期代」ではなく【Aさん名義のsuicaカード(クレジット機能付き)】でした。
この様な形で、高校を卒業する時には3枚のカードを渡され、最終的には学費分も勝手に借入。
借金総額は50万円近かったそうです。