管財手続きとは 自己破産について(管財事件)
前記事、自己破産の説明で簡単に触れましたが、自己破産には2つの手続きがあります。
一般的な手続きは財産を持ってない人が行う【同時廃止】と呼ばれる物ですが、
財産を持っている場合、管財人弁護士が入り財産を処分する【管財手続き】となります。
では、管財手続きとは、どの様な物なのでしょうか?
●管財事件になる対象は?
一般的に破産しようとしている人が持っている資産の合計額で判断されます。
【判断基準となる資産】
・現金や預貯金
・自動車保険や生命保険等の保険を解約した際の返戻金
・退職金がある場合
上記の合計金額が50万円以上になる場合、一般的に管財事件になる事が多い様ですが、
管轄する裁判所の判断によって異なりますので、概ねの参考として考えて頂ければと思います。
●破産管財人が選ばれる
一般的に「管財事件」と呼ばれる物で、同時廃止と事なり、財産を持っている場合、
破産手続き開始後に財産を管理・処分する手続きが必要となります。
その為、手続きを依頼した事務所とは別に、裁判所が「破産管財人」を選出し、
破産管財人と呼ばれる管財人弁護士が資産を管理し、必要に応じて処分します。
●管財人が管理・処分する財産
基本的に「破産者名義」、「破産者が購入し使用している」物です。
【処分される財産の一例】
・家や土地などの不動産(居住している物も含みます。)
・自動車
・美術品
・高価な宝石
・株券
・一定額以上の現金(預金やFX口座も含みます。)
基本的に、家族名義の物は管理・処分されませんので、破産手続きをする前に、
管財事件になる様な物が存在しているか、法の専門家に正直に話し、確認をして下さい。
●管財人が関与しない財産
・99万円までの現金
・管財人が処分しなくて良いと判断した財産
・破産者が、破産手続き後に新たに取得した財産
・法律で差押えが禁止されている財産
●差押えが禁止されている財産とは?
一般的に生活に欠かす事が出来ない物です。
【処分されない財産の一例】
・衣服
・寝具
・家具
・キッチン、バス用品
・家電製品(冷蔵庫、洗濯機、エアコン、パソコン、テレビ等。)